しばらく使用していなかった水作(Suisaku)のエアーポンプ”水心 SSPP-7S”がエアーを吐出しなくなりました。症状としては、電源を入れることで内部の部品は駆動しますが、エアーが出ないという状態なので、機構的な問題である可能性が高いです。そこで今回は、エアーと吐出しなくなったエアーポンプを分解して修理しました。原因は、ゴム部品の”張り付き”です。修理方法はとても簡単で、水心シリーズの全製品に展開できる内容になると思いますので、ご参考にしてみてください。
1.動作しなくなったエアーポンプ-水心SSPP-7S
我が家にはお魚を飼育している水槽がいくつかありますが、金魚などの他界に伴い、一時期よりは水槽の設置数が減っています。
結果、使用していたエアーポンプなどがいくつか余っており、再稼働の時を待っています。
ある時、しばらく稼働していなかった水作(Suisaku)のエアーポンプ”水心 SSPP-7S”(下記参照)を使用しようと電源を入れたところ、中の部品はちゃんと駆動しているようですが、肝心のエアーが出ていません。
電源を入れてもなんの反応がない場合は電気的な問題になりますので、私の手には負えない可能性が高いですが、駆動部品が動作しているにも関わらずエアーが吐出されないのであれば、機構的な修理で復旧できる可能性があります。
そこで今回は、”水心 SSPP-7S”を分解して、エアーが吐出されるよう修理していきます。
2.水心 SSPP-7Sを分解して構造を確認する
まずは、動作しなくなったエアーポンプ”水心 SSPP-7S”を分解して構造を確認していきます。

本体のケースは裏面側から4本のネジで固定されていますので、最初にそのネジを4本とも外します。(特殊なネジは使用されていません)
ネジを外すとケースを固定するものは嵌合ツメだけになりますので、ケースの境界にギターのピックなどの薄いものを挿しこんで、ケースどうしの嵌合を外して開いていきます。
ケースを開けると本体の内部構造は写真のとおりで、かなり単純です。電源ケーブルに繋がっているのはコイル部品のみでした。(AC電源によって、そのコイル部品を動作させています。)
そして、その先には通電したコイルの磁力に反応して動く、磁石付きのアームが配置されていて、そのアームが動くことで、エアーが吐出される仕組みのようです。

コイルの磁力によって動く”アーム”、及び、アームが動くことによって「ポンプ」となる部分の構成(概要)は図のとおりです。
アームが動くことにより、”ゴム”部品が上下に動いてポンプとなり、吐出するためのエアーを発生させる仕組みですね。
今回は、コイル自体はしっかり動作していて、アームがしっかり振動しています。ポンプの中にある機構的な部分で何らかの異常が発生している可能性が高いです。
よって、今回の修理では、ポンプとなる”ゴム”の中に格納されている”吸排気パーツ”などを取り出して確認する必要がありそうです。
3.水心のポンプ部品を分解して構造を確認する
我が家の動作しない”水心 SSPP-7S”では、内部のコイル部品、及びその磁力によって動くアームが動作していることは分かりました。アームが動いているのにポンプがエアーを吐出できないのはなぜか?ポンプユニットを分解して確認していきます。

ポンプユニットの本体への固定は、ケースの所定の位置にピッタリ嵌っているだけです。(ネジなどでは固定されておりません。)本体から真上に引き抜くことで、写真のように分離させることが出来ます。
ポンプユニットが分離出来たら、エアーが吐出されるパーツ(エアチューブを固定するパーツ)と、ポンプとなるゴム部品が装着されているアームユニットを分解します。
アームユニットは写真の矢印部分にて、アームの根元が挿さっているだけなので、その根元を引き抜くことで簡単に取り外すことが出来ます。
アームユニットが分解出来たら、”アーム”に固定された”ゴム”部分と”吸排気パーツ”などがネジで連結されているので、そのネジを外して分解します。

ネジを外してそれぞれのパーツを分解すると写真の状態になります。
写真の右側のパーツはエアーの吐出経路になります。吐出口から息を吹きこんでみましたが、エアーの通る経路はしっかり確保できているようです。(詰まったりはしていませんでした)
左上の円状のパーツは、上記のエアー吐出パーツに固定して、空気の経路(空間)を確保するパーツのようです。構造的に問題が発生するような要素はなさそうです。
また、左下のアームに固定されているゴムは、ただのポンプの役割なので、ゴムが破れておらず、嵌合する部品との気密が確保できていればOKです。
すると、問題がありそうなのは、上写真で左中ほどの円状部品”吸排気パーツ”ということになりそうです。
”吸排気パーツ”を更に分解してみましょう。

構造的には、パーツの2か所に両側に貫通する穴が開いています。そして、その片側(ピンがある側)に、写真の薄いゴム部品が配置されおり、それをピンに嵌めたゴム部品(黒)で固定するという構造です。(ゴム部品(黒)は事前に外していて写真には写っていません。)
穴が2か所で、それぞれの片側に薄いゴムが付いている?そして、それが、ポンプとなるゴム部品に装着されている…
という構造から導き出した私の理解は下図です。

恐らくは、上図のような設計で、薄いゴム部品が、空気を1方向に通すための「弁」の役割を担ってエアーを吐出する設計なのだと思われます。
ポンプとなる”ゴム”が膨らむ際には、ケース内の空気を”ゴム”の中に引き込むように片側の弁が開きます。(上図の左側の状態です)
そして、”ゴム”が縮む際には、もう片側の弁が開いて、吐出経路にエアーが吐出されるという仕組みです。(上図の右側の状態です)
そのアームが連続で振幅を繰り返すことでポンプが連続的に収縮を繰り返し、エアーが継続して吐出されるという原理です。(心臓のようですねw)
4.エアーポンプ 水心が動作しなかった原因は?
動かなくなった”水心 SSPP-7S”を分解することで、その構造とエアーが吐出される仕組みは理解できました。では、エアーを吐出しなくなった原因は何だったのでしょうか?
考えられる原因としては「弁の機能を担っていた薄いゴム部品が上手く動いていなかった」ということになるのだと思います。(構造が単純なので、それ以外の原因が考えられないです)
分解の際に、その薄いゴム部品が「固着している」ようには感じませんでしたが、土台となる樹脂パーツに少々「張り付いている」感じはわずかにありました。そのわずかな「張り付き」で、弁が上手く動かなくなっていた可能性が高いです。

ということで、その推測を立証すべく元の状態に組み上げて動作を確認した結果は…無事、エアーが吐出されるようになりました。(確認用のティッシュで作成した”こより”がなびいていますw)
したがって、エアーが吐出されなかった原因は、長い間使用していなかったことで、吸排気の”弁”の役割を担っていた薄いゴム部品が張り付き、エアーを吐出することが出来なくなった!と言うことになりますね。
よって、修理方法としては、張り付いた薄いゴム部品を一度取り外して、張り付きを改善するだけです。修理方法としては至って簡単ですね。
もし、しばらく使用していなかった”水心”が、中の部品は駆動しているのにエアーを吐出しなくなったなら、分解して「薄いゴム部品の取り外し」を試してみてください!(今回は、SSPP-7Sを修理しましたが、同シリーズのSSPP-2SやSSPP-3Sなども、同構造だと思います)


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