石川県某市の名もなき農業用水で真夏のタナゴ釣りをしてきました。午後から大雨の予報で、釣り始めた時点で既に雨が降り出していたこともあり、1時間強の修行のような釣行となりましたが、在来種のヤリタナゴが飽きない程度に釣れ続けてくれました。下記リンクで動画も公開していますので、興味がある方のご視聴をお願いします。
1.石川県で4年ぶりのタナゴ釣り
嫁さんの実家が石川県なので子供たちのお休みには家族で帰省することが多いのですが、能登地方は釣り天国です。東京などと比べると釣り人は少なく、魚の数は多いです。

そんな石川で初めてタナゴ釣りをしたのは、コロナが世界を変える前の4年前の春です。GoogleMapを見てポイントを探し、名もなき用水路で竿を出したところ、思惑通りにタナゴがたくさん釣れてくれました。
しかも、釣れてくるタナゴは在来種ばかり。ヤリタナゴが大半ですが、時よりタビラ系も混ざります。そして、外来種であるタイリクバラタナゴが全く釣れてこなかったのは素晴らしいと感動しました。(写真は私が飼育しているニッポンバラタナゴです。石川県のタナゴ釣りには関係ありません。)
その後は毎年タナゴ釣りを楽しむ予定でしたが…コロナで石川県に行くことができなくなりました。でも、今年は久しぶりに制限のない夏を迎え、帰省することが出来ます。満を持してタナゴ釣りを楽しみます。
2.タナゴ釣りの仕掛け
タナゴ釣りに使用する仕掛けは、以前に下記リンクの記事にて、谷地川での小物釣りに使用したものと同じです。
竿は専用の竿が販売されていますが、私は使わなくなった延べ竿の先端を使用して1mほどの竿を自作しました。グリップとなる部分に糸を巻いて接着剤で固めただけの簡単なものですが、それで十分釣果が出ています。
また、釣り場によってポイントが遠い場合などは、9尺(2.7m)の振り出しのへら竿を使用しています。

仕掛けは仕様する竿の長さによって、長さ違いの自作の仕掛けを2種類準備していますが、ラインにはナイロンの0.3号くらいの細いものを使用し、タナゴが餌を水平に引っ張っていくのがしっかり検出できるように、親浮きの下にしもり浮き(イト浮き)をつけています。
おもりは親浮きの頭が、水面から出るか?出ないか?くらいのぎりぎりで調整するようにしていて、わずかなあたりでもわかるように調整します。
鈎は、谷地川の小物釣りでは小物釣り全般に使用できる「秋田袖」の3.5号を使用しましたが、タナゴ釣りではより小さな口に対応して、下記のような「新半月」と呼ばれるタナゴ専用の鈎を使用します。(ただ、対象魚がヤリタナゴの場合は口が大きめなので、それほど鈎の大きさはシビアではありませんので、秋田袖でも十分釣れると思います。)
ハリスは長いほうが食いが良くなるかもしれませんが、その分投入直後のアタリが取りにくくなるので、3~5cmくらいの短めの設定としています。
3.タナゴ釣りの最強餌-黄身練り
私がタナゴ釣りで使用している餌は”黄身練り”です。

黄身練りは、「卵の黄身」と「ホットケーキミックス」を混ぜるだけで簡単に自作できる餌ですが、この黄身練りが、粘り気があって餌持ちが良く、タナゴ釣り含めた小物釣りでは最強なんです。(もちろん私見ですw)
タナゴ専用のグルテン餌を使う方も多くいらっしゃいますが、ホットケーキミックスは小麦粉をベースとしているので、黄身練りも”ある意味”グルテン餌と言えます。
私見では、黄身練りの方が鈎に絡んで餌が取られにくいと感じていますので、黄身練りはグルテン餌の上位互換餌だと思っています。(もちろん、私調べですw)
黄身とホットケーキミックスの配合は”適当”で大丈夫です。適当に混ぜて、ある程度の粘り気があれば釣りになります。ただ、卵の使用する部位は黄身のみです。白身を混ぜてしまうと出来が変わってしまうので注意してください。

使い方は、100均などで購入できる注射器型の容器に入れて少しづつ取り出し、鈎の先端に”絡める”だけです。
ただ、この”絡める”というところが重要なポイントで、黄身練りを鈎にしっかり絡めることが出来れば、もう魚が釣れたも同然ですw(そのくらい重要なんです。) 投入したところに魚がいれば、餌をとられることなく魚が釣れてくれると思います。
そして、この黄身練りは、余った分を冷凍保存しておけば、なくなるまで使用することができます。現に今私が使用している黄身練りは、4年前のタナゴ釣り用に作ったものです。人間が食べたら一発でお腹を壊す状態と思いますが、お魚にとっては腐敗臭が加わって最高になるのかもしれませんw(少なくても、今でも魚の食いは変わりません。)
4.石川県某所の農業用水でのタナゴ釣り
さて、ここからは実際のタナゴ釣りの記事です。
今回の石川県への帰省は2泊3日です。事前に準備している釣り道具は「キスの投げ釣り」「タナゴ釣り」「タコ釣り」用の3種類ですが、3日間のうち初日と3日目は移動日なので、釣りをゆっくり堪能できるのは2日目のみです。1日で3種類の釣りをやることを考えるとスケジュールはパンパンですねが、嬉しい悲鳴ですねww
しかしながら、石川県に着いた日(初日)にわかったことは、翌日(2日目)は1日中警報級の大雨だということ。。。それを聞いて目の前は真っ暗です。
ただ、その夜の天気予報では「午前中から降り始めて、午後は本降りに…」というものに変わりました。であれば、早起きして本降りでなければ出撃です!ただ、本降りまでの時間は限られているので、釣りの優先順位を「キスの投げ釣り」⇒「タナゴ釣り」⇒「タコ釣り」と決めました。(大雨になった時点で終了です)

翌朝の天気は…幸いなことに、まだ雨は降っていません。写真のとおり、空はどんより鉛色ですが、強風が吹いたりはしていないので、何とか釣りは出来そうです。
ということで、まずはキス釣りです。6時過ぎから釣り始め、8時過ぎには納竿としましたが、何とか家族がお刺身とてんぷらを堪能できるくらいのキスを釣り上げることが出来ました。
なお、そのキス釣りの釣行は下記リンクの記事にて紹介していますので、合わせてご参考にしてみてください。
キス釣りが終了した時点で雨はまだ小降りです。この状態なら迷わず「タナゴ釣り」へGoですね。
ただ、しばらく車を走らせて、目的の農業用水に着くころには雨が本降りになってきました。少し車で待機して、雨が小降りになったことを見計らって釣り開始です。(意地でも釣ります)

用水路の様子は前回釣りに来た4年前と比較すると水量がだいぶ多くなっており、流れも少しあります。
また、夏の釣りなので両岸の雑草がすごく、何とか雑草をかき分けて(踏み倒しながら)ある程度水深がありそうなポイントに到着です。
でも、やっと到着したポイントには、50cmくらいの鯉が3匹、悠々と泳いでいるのが見えます。こんな大きな鯉がいるとタナゴが寄ってこなくなるので、まずは居ついていた鯉を追い払います。(その後もたびたび現れましたが…)
本日は短時間勝負になりそうなので、急いで道具を準備します。川の流れは少し早めで、手前側にメインの流れがあり、奥側に小さな”よどみ”があります。タナゴは流れが緩やかな場所にいることが多いので、仕掛けをその”よどみ”に投入できるよう、使用する竿は9尺(2.7m)のへら竿にしました。

道具が準備したら早速仕掛けを投入します。一投目は仕掛けが手前の流れのある所に入ってしまい、浮きが沈んで釣れてきたのは、タナゴではありませんでした。(関東では見慣れない綺麗なお魚でした。)
やはり、流れがあるポイントでは、流れを好む流線型のお魚が釣れてきますので、流れの向こう側の”よどみ”に仕掛けを投入してあたりを待ちます。
その結果、すぐに浮きに反応があって釣れてきたのは…タナゴでした!おそらくヤリタナゴだと思いますが、時期的にすでに婚姻色がなくなっているのか?それとも今年生まれた個体でまだ繁殖活動ができない個体なのか?はよくわかりませんが、婚姻色がないと魚種が判別がしにくいですね。
とりま、雨もどんどん降りが強くなってきたので、魚種の判別は後にして、釣りを継続します。

タナゴを4~5匹釣ったくらいで、仕掛けを入れれば当たる状態になってきました。繰り返しの仕掛けの投入でタナゴが集まってきたようです。
このような状態になれば、仕掛けを投入すると「我先にっ!」と食ってきますので、餌付けさえしっかりできてれば、簡単に釣れてきます。タナゴの活性は非常に高いですね。
その後、何度か鯉が戻ってきたりもしましたが、竿先で水面をたたいてご退場いただきました。鯉が来ると一時的にタナゴが散れてアタリがなくなりますが、しばらくするとまた集まってきて、仕掛けを投入すればアタル状態に戻ります。
そんな感じで、流線型のお魚混じりで飽きない程度に釣れ続けましたが、10時を過ぎたころには完全に土砂降りになってきて、もはやパンツまでびしょ濡れですw これ以上は無理だ(お義父さんに呆れられる)と判断し納竿としました。

今回のタナゴ釣りの釣果は下記です。すべてヤリタナゴのようですが、待望の在来種が釣れた(変わらず生存していたことが分かった)ので「良し!」としましょう。
- ヤリタナゴ 3cm~6cm :20匹
- その他川魚 6cm~8cm :10匹くらい
そして、既に完全で土砂降りになってしまっているので、最後に予定していた「タコ釣り」は断念です。。。(食べたかったな。地ダコ。)
・土砂降りの中でのタナゴ釣りを終えて
4年ぶりのタナゴ釣りで、今回も在来種のヤリタナゴが釣れてくれました。タイリクバラタナゴなどの外来種が入っていないということは本当に素晴らしいことです。今後もこの環境を守っていって欲しいですね。

ただ本当は、前回釣れたタビラ系のタナゴが釣れてきてほしいと期待していました。持ち帰った魚を後日改めて確認しましたが、すべての個体に髭があって、タビラ系特有の斑点はないように見えましたので、その点は少し残念ですね。(すべてヤリタナゴっぽいです。)
前回(4年前)の釣りは、用水路の水量も少ない春先でした。タビラ系は水量が増えて他の場所に行ったとかで…来年以降はタビラ系がまた釣れてきてくることを願っています。
そして、私が呑気に釣りを楽しんでいたその日ですが…午後の雨量がすさまじく、予報通り石川県は警報級の大雨となりました。幸い犠牲になった方はいないと認識していますが、地域によっては川の氾濫なども起きていたようです。とにもかくにも、私は間一髪で釣りが出来てよかったですw(感想が稚拙ですいません。)






コメント